先に前編を読んでいただくと、スムーズに読めます。
駅に着いて、車を降りる。
「また1ヶ月後に来るからな〜!待っててな〜!」と手を振り、バイバイ。
急いでいたので恒例のハイタッチはなし。
電車に乗る前に携帯を出そうとした時
ない。
えっ? カバンの中を探す。ない。
「え……ない⁉︎」
今日のカバン、物がぐちゃぐちゃになるから苦手なんだけど、念入りに探す。
やっぱり……ない!
げっ。完全に忘れてる。
娘の車はすでに見えなくなっていた。
電話しなきゃ……あかん携帯がない!
公衆電話? 番号が分からん!
「これが愕然ってやつか……」
ちょっと冷静になる。
歩こう。歩いて戻るしかない。
タクシー? もったいない。
罰ゲームか? なんか悪いことした?
そう思いながら、ふと昨日のを思い出す。
「焼き鳥屋の横の道を真っ直ぐに歩いてるからね」
あの道をいこう。もしかしたら、携帯に気づいて、向かってきてくれるかも。
あるいは気づかずお風呂入ってるか…
このときの私は、8:2で「来てくれる」と信じていた。
真っ直ぐの道が終わる頃、信号待ちしている娘の車を発見!
やった〜!助かった〜!
「ありがとう、ホントにごめん!手間かけてしまって…」
娘も考えてくれてたらしい。
「この道で会えなかったら、携帯に気づかず電車に乗ったって思って、家に戻ろうと思ってた」って。
車に乗ると、孫2くんが
「ばあば、どーしたん? オレさっき寂しくて泣いてもてん。またバイバイしたら泣いてまうやん」
私:「うわ〜!なんて可愛いこと言うの!嬉しい〜!ばあばも寂しいで!」
1ちゃん、2くん、3ちゃん
……シーーーン……。
私:「おい!さっきと同じやん‼︎」
駅に到着して、今度はしっかりハイタッチして、無事に帰宅しました。
お読みくださりありがとうございます。