少し前から、朝の散歩でまろんの歩きが
のっそり、のっそりになってきた。
目が見えにくくなってきてるんだろうな。
急に来るんだな、と現実を受け入れようとしていた。
後ろから声をかけられる。
「何歳ですか?」
「もうすぐ13才です」
「そんな感じやね。ウチは16才までいたんですよ。今日が亡くなって2年目の命日」
少しだけ間があって、続けてくれた。
「ご飯は、よく食べる?」
「食べます」
「食べれてたら元気。排泄できてたら大丈夫」
それだけ言って、車で出勤されていった。
シンプルやけど、妙に納得した。
仕事から帰って、すぐに散歩へ。
朝よりは、いい感じにテクテク歩く。
公園を1周。

その先のベンチに女子高生。
すると——
5〜6メートル手前から、まろんの動きが変わる。
さっきまでの、のっそりはどこへやら。
急にスピードアップ。
いやいや、
目、見えにくいんとちゃうん?
どんなセンサーなん、それ。
まろんが望んでいる「かわいい〜」は、
昔ほど言われなくなった。
それでも、反応する。
ちゃんと残ってる。
そのあと、また
ぼっちぼっちの歩きに戻って、帰宅。
「衰えてきたな」と思ったその日に、
まだ残ってるものを見せられる。
ちょっと、安心した。
ここまで読んいただきありがとうございます。